Blenderではオブジェクトを結合すると色が変わってしまうことがあります。
せっかくつけた色が変わってしまうと、制作意欲も一気にダウンしてしまいますよね。
ということで今回は、オブジェクトの結合で色が変わる原因と対処法を解説します。
Blenderの結合で色が変わる4つの原因と対処法
Blenderでオブジェクトを結合した時に色が変わる主な原因は以下の4つです。
- マテリアルの設定
- UVマップの設定
- オブジェクトカラー
- ランダムカラー
それでは上記の4パターンで、結合により色が変わる原因と対処法を解説していきます。
マテリアルの設定で結合すると色が変わる場合
Blenderのオブジェクトの結合で色が変わる原因の1つめ。
それがマテリアルの設定です。
以下のように、マテリアルが設定されていない球状のオブジェクトと、赤色の正方形を結合すると、結合により色が変わります。

Blender|無色の玉

Blender|赤色の正方形
球状のオブジェクトは白色に見えますが正確には色が設定されていない状態です。
この2つを結合した場合、どちらを親にして結合しても、白い球の色が変わって赤になります。

このような結合による色の変化を防ぐ方法は以下の2つになります。
- 空のマテリアルを割り当てる。
- 色を正しく指定する。
一つめの対処方法は空のマテリアルを割り当てることです。
色を決めかねている時はこの方法がよいかと。
球状のオブジェクトに空のマテリアルを設定します。

この状態で赤い正方形と結合しても、球には空のマテリアルが設定されているので色は変わりません。

2つめの対処法は色を設定してからオブジェクトを結合する方法です。
色が決まっているのであれば、先に色を設定した方が後々楽です。
手順としては球に色付きのマテリアルを設定します。

その後、オブジェクトを結合しても色が変わることはありません。

UVマップの設定で結合すると色が変わる場合
Blenderのオブジェクトの結合で、色が変わる原因の2つめがUVマップの設定です。
今回の結合で色が変わったオブジェクトですが、以下の様にUV展開は問題なく行えています。

ただし、この状態でオブジェクトを結合すると子にしたオブジェクトの色が黒く変わってしまいます。


今回の結合で色が変わる原因はUVマップが2つあること。

Blenderでは名前が違うUVマップは別物として扱われます。
UVマップを切り替えてみると、結合後もそれぞれで色が変わるのがわかりますよ。
このようなオブジェクトの結合による色の変化を防ぐには、UVマップの名前を統一しましょう。
青いオブジェクトのUVマップの名前を『UVマップ』から『UVMap』に変更します。


Blenderでは『UVMap』がUVマップの一般的なデフォルトの名前になります。
UVマップの名前を統一後にオブジェクトを結合すると色が変わる現象が解消します。

オブジェクトカラーで結合すると色が変わる場合
Blenderのオブジェクトの結合で色が変わる原因の3つめがオブジェクトカラーの設定です。
以下のように別々のオブジェクトカラーを設定した場合は、結合後に色が変わってしまいます。

正しくは結合時に親にした物のオブジェクトカラーに変わります。


オブジェクトカラーの場合は結合による色の変化を防ぐ方法がありません。
Blenderではオブジェクトカラーはオブジェクト単位で設定する色となります。
ですので、結合して1つになったオブジェクトで色を分けることができません。
1つのオブジェクトで色を分けたい場合は、オブジェクトカラーより頂点カラーが向いています。
以下の動画ではオブジェクトカラーと同じ色を頂点カラーに設定したオブジェクトを結合していますが、この場合は結合後も色は変わりません。
ランダムカラーで結合すると色が変わる場合
Blenderのオブジェクトの結合で色が変わる原因の4つめがランダムカラーです。
ランダムカラーもオブジェクト結合時に色が変わります。

こちらもオブジェクトカラーと同じく、結合時に親にした物の色に変わります。


ランダムカラーはオブジェクト単位で自動で割り当てられる色なので、結合による色の変化を防ぐ方法がありません。
ですので、どうしても色を変えたいのであれば、こちらも頂点カラーでの対応が考えられます。
Blenderの結合で色が変わる原因と対処法 ~まとめ~
今回はBlenderでオブジェクトを結合すると色が変わる原因と対処法の解説でした。
最後にまとめるとBlenderでオブジェクトを結合した時に色が変わる主な原因は以下の4つです。
- マテリアルの設定
- UVマップの設定
- オブジェクトカラー
- ランダムカラー
マテリアル、UVマップの設定は明確な対処法がありますが、オブジェクトカラー、ランダムカラーはBlenderでの仕様上、頂点カラーでの代用くらいしか対応方法がありません。
ただ、オブジェクトカラー、ランダムカラーは使う機会も少ないとは思いますので、頭の片隅にでも入れておいていただければ大丈夫かと。
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