今回は作成したBlenderファイルを旧バージョンで開くと、どんなことが起きるのかを説明します。
『Blenderの各バージョンに互換性はあるの?』でも触れていますが、Blender公式の見解を含め私の体験をもう少し詳しく説明しますね。
高確率でデータの破損やファイルのクラッシュが起きます。
Blenderは旧バージョンで開くとデータの破損が避けられない
Blenderでは新バージョンで作成したファイルを、旧バージョンで開くとデータの破損は避けられません。
状況によってはファイルのクラッシュも発生します。
これはBlender公式でも発表していますので仕様となってきますね。
Breakages in forward compatibility context are unavoidable. Blender strives to ensure that no critical file corruption or crashes happen in such case, and that the user is properly warned when an action is expected to lead to loss of data (e.g. by opening and saving a newer .blend file with an older version of Blender).
新バージョンで追加された機能は旧バージョンでは認識できないので、仕方がないことではありますが・・・。
私が初心者の時に経験したデータ破損は次のような物でした。
- 作成したマテリアルの破損
- ジオメトリーノードがエラーを起こす
- ウェイトデータが消える
- 作成したポーズの消失
- 動画シーケンスを利用していたファイルがクラッシュで開けなくなる
旧バージョンのBlenderで開いた為に、上記の症状が出ているのが以下の作品です。
マテリアル、ジオメトリーノードに関してはノードという物の組み合わせでできているのですが、このノードはどんどん新しい物が追加されています。
新バージョンで追加されたノードは旧バージョンでは認識できず開けないので、破損してしまいます。
ウェイトデータや作成したポーズの消失については、ウェイトデータを保存する頂点グループの保存方法が変更になっていたのに気が付かずに、まとめて消えてしまいました。
これはBlender3.0系で作成したファイルを旧バージョン(2.9系)で開いた時に体験しました。
まぁ、リリースノートに記載があったのを私が見落としてただけなのですが・・・。
動画シーケンスについては調べたのですが未だに謎です。
3.6系で作成したものを旧バージョンで開くとファイルがクラッシュします。
このように新バージョンで作成したBlenderファイルを旧バージョンで開くと、予想外のデータ消失をくらいます。
ですので、あまりおすすめはしません。
Blenderは旧バージョンで開くとどうなる ~まとめ~
今回は作成したBlenderファイルを旧バージョンで開くと起こりうる問題についての解説でした。
Blender公式の発表の通り、高確率でデータの破損やファイルのクラッシュが起きます。
こちらが予想もしていなかったデータが破損したりもするので、新バージョンのBlenderで作成したファイルを旧バージョンで開くことはおすすめしませんよ。
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